ウシオ電機、薄型短波長赤外線フリップチップLEDチップのサンプル出荷を開始

2025-03-21

ウシオ電機株式会社は先日、フリップチップLEDチップ「dddhhヘピテックス Fシリーズ」の発売を正式に発表しました。このチップの開発と発売は、チップ業界から大きな注目を集めています。このチップシリーズは、1050nmから1900nmのSWIR(短波赤外線)領域をカバーし、非常にコンパクトな設計を採用しています。2024年8月にはサンプル出荷が開始されています。

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このチップは世界初です。インジウムリン(リン化インジウム)材料を用いてフリップチップ構造を構築しています。このチップのユニークな点は、上部のワイヤを廃止した設計によりチップの高さを大幅に低減し、薄型パッケージを実現していることです。チップパッケージング工程において、側面の導電位置を確保する必要がないため、高密度配置が可能となり、チップパッケージの小型化を強力に推進しました。同時に、ワイヤフリー設計により発光面への影の影響が排除され、光学設計が容易になります。

チップの発光面に電極がないため、発光効率を最大限に高めることができます。チップサイズはわずか270μm×170μmですが、320μm×320μmの"epitex Dシリーズ"チップと同等の光出力を実現しています。そのため、スマートフォン、バイタルサインセンサー、近接センサーなど、スペースが限られたデバイスに特に適しています。

SWIRフリップチップはバイオセンシング分野で非常に有用です。このチップは、1100~1350nmの第二生物学的ウィンドウと1550~1800nmの第三生物学的ウィンドウをカバーし、深部組織観察をサポートします。SWIR光は、水、グルコース、エタノール、コレステロールなど、様々な物質を検出できるため、バイオセンシングの精度を大幅に向上させます。さらに、このフリップチップはフレキシブル基板上に実装できるため、電子機器の小型化に貢献し、ウェアラブル医療機器や健康モニタリングシステムなどの分野で幅広い応用が期待されています。

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